先日荒地をユンボで開墾しました。
そこはウン十年放置された笹、葛、フジ、ノイバラたちの楽園(地獄?)。地上を刈るだけでは追いつかず、根っこから除去してやっと落ち着きを取り戻しました。それでも取りそびれがポツポツでてくるんですが、、
クズも生まれたてはこんな小さなクローバーみたいなやつなんだけどね
そんなこんなで地中からは大量の根っこたちが出てきたわけですが、ひときわ大きかったのはクズの根。サツマイモのように、一株からイモ状態の根っこがズラズラと出てきます。
この土地に私が来る何十年前より生きてきた先住民への弔いとして、葛粉をとって有効利用してやることにしました。
はてさて、真夏という正反対の時期に葛粉はとれたんでしょうか?
デンプンの揉み出し
まずはクズの根を水洗い。
そして木槌を思いっきり叩き込んで粉砕しました。はたから見るとその様子は狂気の沙汰だと思います。繊維がものすごく強いのでめちゃくちゃ体力を消耗しました。結局疲れて葛芋全部は処理できず。というか、3,4本しかやってません。
それを水を張った古いベビーバスに投入。赤子を洗うように(?)モミモミしていきます。なんとなく、生のサツマイモを切ったときのあの独特のにおいがしました。
しばらくすると上澄みが透き通ってきました。沈殿していったデンプンの雰囲気?を感じました。
延々と続く水の入れ替え作業
翌朝、色が黒くなって、泡が湧いていました。そして、昨日はなかった発酵したにおいが!予想はしてたけど、この気温では外に置けないですよね、やっぱり。
上澄みを捨てると、なんとなく白っぽい感じがありました。その後は日々水を変えては沈殿させての繰り返し。
写真並べてみるとだんだん白くなっていくのがわかりますね。
さらし布で絞ってゴミを除去。
ここまで何日経っただろう。酸っぱい異臭があるので半ば諦めて水変えるのも忘れたりしていたけど、精製されるにつれ無臭になり、なんとリカバリーされたのでした。
乾燥させると、やはりまだ細かな雑物が残っているようです。沢山できれば表層は捨てられるんだけど、この量ではとても無理でした。
さて、葛餅を作ります!
出来た葛粉を測ったら15gしかありませんでした。
粉にした葛粉と、じゃがいもデンプンの片栗粉比較。片栗粉は純白
少量の砂糖を加え、水でのばして弱火で加熱します。泥水?なんかいろいろ浮いてます
数分後、固まってきました
一応、それっぽい感じになってきた
四角い器にのばして、氷水でさっと冷やします。黒砂糖を煮詰めて黒蜜も製造。
きな粉と黒蜜をかけて完成です!
何週間もかけて、一人前くらいしか出来ませんでした、、。
味はというと、もちもちせずボソッとした食感。これが本葛餅?そういえば、本物の本葛餅を食べたことがなく、自分の引き出しにないのでした。ひとつ言えるのは、安く売ってるわらび餅の方が数倍うまい。
葛粉の精製が足りない?練りが足りない?わかりませんがちょっと残念な結果でした。
子供がうまいうまいと言ってくれたことだけが幸い。
なんにせよ、葛のパワーをいただいて開拓作業を益々頑張ります!