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【パッションフルーツ栽培】たくさん収穫するための育て方

南国フルーツ大好きな私、ただいまパッションフルーツを育てています。

最初に苗を買ってから挿し木などで増やしながらかれこれ6,7年ぐらいの栽培歴。

蔓ばかり伸びて花が咲かなかった年、花が咲いたのに実がうまく熟さなかった年、いろいろ経験してコツがわかってきましたのでまとめます。

ちなみに愛知県でのやり方ですので寒い地方暑い地方では勝手が違うかもしれません。悪しからず!

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6月~7月:初夏にたくさん花を咲かせることが重要!

 パッションフルーツは初夏6月〜7月と秋9月頭ごろ〜10月中旬に2回花を咲かせます(真夏は暑すぎて花が咲かなくなります)。花が受粉したあとに実が成長しはじめますが、パッションフルーツは受粉から完熟までになんと2~3ヶ月もかかります。

つまり、秋の花は9月早々に咲いても果実の収穫予定は11月-12月の寒い時期。パッションフルーツは熱帯植物なので冬は木の成長もストップしてしまい、養分も実に移行せず大きな美味しい実に育ちません(ジャムなど、使いようはあります。後述)。

ですので、美味しいパッションフルーツを沢山食べたいなら、初夏にたくさん花を咲かせること、そのために力のある株を作って春に一気につるを伸ばしてスタートダッシュをきめることがとにかく大事。春に苗が出回る時期に買って植えるのではちょっと遅いので、苗を買った年は株を大きくすることを目的にして、次の年からの豊作に期待するのがいいかなと思います。

なお、日本の冬の寒さにはパッションフルーツは耐えられませんので、11月までには室内に移して管理してあげてくださいね。

6月~7月:受粉は必須!日中家にいないと厳しいかも・・

 パッションフルーツは自然の状態では受粉率がものすごく低いです。もともと虫媒花ですが、受粉をしてくれる虫は日本に(本州に?)いないようです。ですので人工受粉作業は必須。受粉してあげると、晴れていればほぼ100%結実してくれます(ただし雨の日は高確率で失敗します)。

受粉自体は簡単ですが、問題は開花時間。朝一には咲かず、10時ぐらいに咲いて、夕方ぐらいにはしぼんでしまいます。

つまり、朝から夕方まで働いている社会人は受粉ができない!これは最大の問題点かも。

(私も日勤のサラリーマンのため、奥さんに受粉作業をお願いしてます)

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手前の3本のめしべとその奥の5本のおしべ。

花粉は下向きに放出されていて、自然には受粉してくれないようです。同じ花のおしべとめしべで良いので、綿棒で花粉をつけてあげればOK。

 

受粉ができていないと、2、3日でめしべの根元にある果実が黄緑色から黄色になり、失敗してるのがわかります。

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失敗の色

成功するとすぐに実が膨らみ始めますので、簡単にわかります(ただし実が大きくなってから成熟するまでが長い!)。

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成功するとすぐに大きくなりはじめます

8月~9月:果実が色づいたら

8月に入ると、6月に受粉した果実がちらほらと色づき始めます

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手で軽く持ってみると、軸の部分から自然にぽろっととれます(勝手にとれて落ちていることも)。

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2ヶ月も待ちわびたパッションフルーツ。いざ実食!

いえ、もう少し辛抱してください!追熟が必要なんです。

パッションフルーツは寝て待て。パッションフルーツは2ヶ月にして成らず、です。

家の中で、常温で1週間ほど置いておきます(特に管理に気をつける必要はないです)。だんだんと果実の色が濃くなり、同時にシワがよってきて、香りが強くなってきます。軸も枯れて茶色に。

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上の手に乗せた写真と同じ実です。だいぶ濃くなりましたね。食べごろです!

 ナイフで上4分の1くらいのところで横に切ると、ちょうど皮が器のようになり、スプーンですくって食べられます。

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パッションフルーツの代名詞のトロピカルな香りと甘酸っぱい果肉。手をかけて育てた甲斐がありました。気分は南国リゾート!感動です。

挿し木で増やす方法

とっても美味しいパッションフルーツ。来年もまた沢山食べたいですね。それなら増やしましょう!

パッションフルーツは結構簡単に増やせます。パッションフルーツは春から秋にかけてつるが伸び続けます。成長して茎が赤っぽくなったつるを切り取って、葉と葉の間で茎をハサミで切り分けて、つるや花のつぼみは取って、葉っぱも半分にします。ただし、新しい芽の部分は残しますよ。

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これを挿し芽の土や、水に挿して数週間で根が出てきます。

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十分根を出したら植え替えて育てると葉の軸の根元にあった芽が伸びて来ますよ。

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私の場合は、

・2年目以降十分大きくなった株を果実の収穫用に(地植え)。

・1年目の株は株を充実させることを目指して、来年の収穫用に(地植え→冬は鉢上げ管理)。

・2年目の株から挿し木苗をとって鉢植え管理。

 

このサイクルで回しています。2年目の株でも30〜40個ぐらい収穫できてます。

 2年目の株は冬越しにもチャレンジしていますが未だ成功せず・・。

9月~10月:秋生りの果実は10月以降摘果しよう

冒頭ご説明したとおり、秋生りの実は熟す前に冬になるため、結実時期が遅いものは完熟までたどりつけません。ですので、10月以降は受粉作業はせず、もし実がついても思い切ってすべて小さいうちに摘果しましょう。果樹は実をつけすぎると株が弱って来年の収穫が少なくなります。パッションフルーツの最大のポイントである初夏の実つきを良くするために、秋に無駄なエネルギーを浪費させないようにしましょう。

なお、9月までに結実した実は露地では完熟しませんが、室内で追熟することが可能です。ただし、香り味ともに夏生りのものに比べてかなり劣りますので、生食よりもジャムのような加工品にするのがおすすめです。

こんなジャムができますよ!

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tokonamex.hatenablog.jp

 10月~11月:冬に入る前に鉢上げ、屋内取り込みを! 

地域にもよりますが、11月頃から朝晩の最低気温が一桁台に下がってきます。パッションフルーツで一般的な紫の実の品種は比較的寒さに強く、耐寒気温は5℃とされています。天気の週間予報を見ながら、鉢上げをしましょう。

tokonamex.hatenablog.jp

 

10月~11月:ところで鉢上げ室内管理時はアリに注意!

パッションフルーツ、葉の付け根と花の蕾をよくみると小さなおできのような蜜腺があり、そこから蜜を分泌するためアリが群がります。蜜腺をもつ植物は桜など他にもあって、葉を食べる害虫から身を守るためにアリを引き寄せていると言われています(そのおかげかどうかはわかりませんが、病気や害虫にこれまで悩まされたことは一度もありません)。

ちなみに、蜜腺の蜜は私もアリに混じって舐めてみたことありますが、たしかに甘いです!

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蟻は昼行性のため、鉢上げした直後はとりあえず外に出しておいて、夜や早朝に蟻が巣に帰ったことを確認して室内に取り入れることをお勧めします!

 

 

以上、楽しいパッションフルーツライフを!

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こんな豊作も夢じゃないよ!